去りゆく平成~御代の「賜り物」に心からの感謝を込めて

平成31年は皇位継承と改元の年、4月30日で一つの時代が幕を下ろそうとしている。歴史的な代替わりは、クルーズと重なる。ドバイ(UAE)からサラーラ(オマーン)に向かう船上になる。昭和天皇崩御と平成の世はハワイで迎え、今上天皇の譲位と新しい元号の世はクルーズ船上で迎える。珍しい経験である。

〇年金受給年令になり、誰しもが、何よりも健康と平安を気遣う、煙の様な余生を迎えた。“旅行者として海外旅行をしたい”、昔に抱いた細やかな夢である。10年前から、嘗て魅せられた旅の道を、夫婦と共に巡る機会に恵まれた。人生を彩る、掛け替えの無い貴重な経験をした。改めて旅の素晴らしさを噛締め、沢山の思い出を残す事が出来た。余生に訪れた幸運を喜び、深く感謝している。正に、「平成御代の賜り物」である。旅の推進力は好奇心と意欲、動力は気力と体力にかかっている。近頃は色々と体にガタがきているようだ。今まで出来たことが出来なくなっているし、確かに無理がきかなくなってきた。同年代の悩みは同じで、誰しもが辿る人生晩節の加齢現象、年だと云う。退屈はつまらないものだ。迎える新しい世にも老夫婦の旅は継続出来るのだろうか?

*ワイキキ滞在中の「ハワイ報知」号外
この号外で昭和天皇崩御を知る
1989(S64).1.6/現地時間11:33am 

*初めての熟年世界の旅~イタリア
ピサの斜塔:ドウオーモ広場にて
2009(H21).9.15

〇海外旅行の昔と今は確実に変化している。世界遺産の登録は毎年増え、今では千箇所を超える。地球規模の世界的な大旅行時代である。アジア人の現在の外国旅行者は中国人が主役である。宿泊者とのトラブルを避け、チェックインの際に保証金にカード登録か、現金支払を求めるホテルが増えた。客室はシンプルで全く素っ気がない。余計なアメニティはなく、あるのは空冷蔵庫だけ。最近はモラルのない、行儀の悪い客が増えた様だ。現金はチップと飲み物代程度で足りる。カード決済時代、主にJCBと予備にVISAを持参し、何の不自由なく世界中を旅してきた。手元に現金が必要になった時はATMで用立てが出来る。不測の事態を想定し、出発前に最大級の限度額に設定するのが望ましい。多くのツアーで新婚夫婦と一緒した。新婚旅行は広域多様化し世界に羽ばたいている。この1~2年、日本人旅行者の世代構成は団塊世代の女性グループが急増している。戦後経済の高度成長を支えた競争社会の世代、熱いエネルギーは今もなお健在である。

〇辿り着いた旅の結論は「国と民族・宗教の確かな歴史を知る」事。日本は神話と共に誕生し万世一系の天皇を中心に、2600年の歴史が続く建国長寿国、争いを嫌い世界で最も平和と自由を愛し、識字率の高い文化的な民族。’20年東京オリンピック、’25年大阪万博、’30年札幌オリンピック招致と続く。敗戦と占領、戦後に失った日本人の愛国心と誇りを取り戻し、20数年間の失速経済を立直し、暮しの安定が実感できる輝く日本の復興と繁栄を願う。戦争は全てを破壊する。平和な世界は人物往来が盛んになる。

〇“熟年旅行”の訪問国と地域~渡航36回(延404日)・訪問国68+地域12=80
<参考>“仕事の時代”~渡航60回(延550日)・訪問国52+地域 9=61
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