木曽路といえば妻籠宿が有名でエースや旅物語などの定番コースにもなっていますが、奈良井宿はあまり商品化もされていないようです。

何故かな?とかねてより気になっていましたが、今回、40年ぶりに奈良井宿に行ってきました。奈良井は塩尻からJR中央本線を名古屋方面に鈍行で23分、特急は止まらないので2時間に1本ほどしかありません。バスも調べましたが見つかりませんでしたので、自家用車か貸切バスで行かない限り極めて不便です。奈良井で降りた人も10人ほどでした。観光客もまばらで、のんびりと歩き回り、名物の信州蕎麦や五平餅を楽しむことができました。

奈良井宿は、中山道屈指の難所と呼ばれた鳥居峠を控え、街道を行く旅人でにぎわい、杉玉を掲げた酒屋、軒灯りの旅籠、千本格子の家々が軒を連ね、奈良井千軒といわれたほど栄えた宿場町でした。約1キロにわたり、今なお日本の情緒を色濃く残し、江戸時代にタイムスリップしたような情緒ある町並みです。現在、奈良井宿は重要伝統的建造物群保存地区として妻籠宿のように昔の町並みが保存されています。

藪原から中山道屈指の難所と言われた鳥居峠を越えて来ると町の入口に鎮神社があり水場があります。そこから見た町並みは随分綺麗になっていましたが昔のままでした。

木曽漆器やお六櫛のような民芸品のお店や、そば屋さんなどの食事処もあり、妻籠宿に負けない魅力的な宿場町ですのでエースや旅物語などの団体旅行に取り入れ、もっと観光客に来てほしいと思いました。

参考:奈良井宿1971年夏、町外れの水場からみた町並み