会員だより:新型コロナウイルス感染禍の医療現場の片隅から (武蔵野 来間 幸夫)

 JTB定年退職後、縁あって埼玉県北本の小さな医療機関・福音診療所で働き始めて9年になります。担当は金庫番(事務長)で、雑多な業務をしています。
 今一番大きな課題は、新型コロナウイルス感染禍の終息が見えない中での厳しい運営です。一昨日、最後の患者さんが、無症状で発熱はなく、ただ味覚・臭覚障害がある方でした。車内で待機していただき、ベテラン看護師が対応しました。症状を聞き、診察室にいる医師と連絡をとり、薬の処方をし、PCR検査をしている医療機関を紹介しました。翌日、保健所から電話があり陽性であることが判明。
対応した看護師・事務職員ともフェイスシールドとマスクを着用しており、短時間でしたので、濃厚接触者とならずに済みました。
 ウイルスは脂質の保護膜に覆われたたんぱく質分子で、これが眼・鼻・口の粘膜細胞に付着すると突然変化し、倍々方式に増え、体内に侵略するという厄介者です。寒さも加わってインフルエンザ感染と重なり、発熱患者が増加してきました。100年に1度のウイルス感染症であり、我々はマスク・手洗い等、初心に返って賢く行動することが大切だと思います。