離島に魅せられて!(その2) (さきたま 小曽根利文)

 吐(とかられっとう)の踏破について、2022年6月号会員だよりに触れさせていただきましたが、昨年7月に吐噶喇列島は1泊2日、他に奄美大島、加計呂麻島、喜界島と6日間の行程で実行できました。
 日本で一番踏破しづらい島が吐噶喇列島の十(としまむら)だと思います。日本最後の秘島と囁(ささや)かれる所以(ゆえん)は、全島に泊まるとなると14日間もかかり、海外旅行以上の長期になるためです。十島村は鹿児島県薩南諸島の種子島、屋久島の先に点在する12の島々で、有人7島、無人5島です。村長、役場は鹿児島市内という変則運営です。有人島は北から口之(くちのしま)・中之(なかのしま)・諏(すわのせじま)・平島(たいらじま)・悪石島(あくせきじま)・小宝島(こだからじま)・宝島(たからじま)と並び、最大人口の島は中之島142名、最少は小宝島54名です。
正直、「観光」と位置付けると何もないに等しく、これぞ島○○‼です。島のほとんどが海から切り立った形状で、驚くのは普通港周辺に集落はあるのですが、港からスイッチバックよろしくジグザグの道を上り詰めて集落にたどり着きます。
 鹿児島港23時、いよいよフェリー「としま2」が出航しました。2等船室ですが、特別仕立船であり、コロナ禍のため限定された少人数で、貸し切りと言える状態でした。翌朝は初めての寄港地口之島。薄暗いうちに上陸。ひと通り見た帰り、島民が港に行くトラックの荷台に「乗っていきな!」と声をかけてくれ早くも島民との触れ合いが…。中之島では今も生存するポニーのような原種トカラ馬、諏訪之瀬島では過去の栄光?!ヤマハリゾートが造成した飛行場跡等々を楽しみました。
 一番印象深かったのは、唯一島泊した小宝島で、水平線から昇る朝日を見ながら浸った露天風呂でした。しかし、朝酒を用意しなかったことが心残りです。
 まだまだ書きたいことはありますが、既に行数オーバー? 途中ですが、筆を止めさせていただきます。

小宝島海岸露天風呂(筆者右)