天覧山にて

  11月25日、小春日和の青空の下、他倶楽部からの参加も含め14名で実施、街道歩きの先達、和田重幸さんの名ガイドで東飯能駅を出発しました。
  飯能は埼玉県唯一の戊辰戦争の戦場地(飯能戦争)。渋沢栄一の義弟で養子でもあった渋沢平九郎が若くして散り、尾高惇忠らは伊香保に逃げ助かったなど、去年の大河ドラマを彷彿とさせる歴史ある地です。昔から絹産業が盛んで、当時の商家の姿を残す「店蔵絹甚」を見学。屋根の両側には立派なうだつが上がり、入口頭上の太い人見梁と、江戸の風情を感じさせる土蔵造りは一見の価値あり。
  歩を進め、いよいよ天覧山へ。明治天皇が陸軍大演習の際登られたことから天覧山と呼ばれ、低山ながら眺望素晴らしく、奥武蔵・奥多摩の山々、スカイツリー、遠く富士山も望むことができました。
  お待ちかねの昼食は、薪火と発酵のレストラン「Femy」。野菜たっぷり、塩糀で香ばしい鶏ステーキ、熟成玄米ご飯は味わい深く健康的で大満足でした。
  食後「能仁寺」へ。室町時代創建で徳川家康にも庇護されたこの寺はさすが奥武蔵の名刹。山門・本堂はもちろん、天覧山斜面を生かした枯山水の壮大な庭園は必見。真っ赤な紅葉(もみじ)は私達を待っていてくれました。
とにかく見どころ満載の飯能。帰り道に振り返ったら、天覧山が夕日で黄金色に輝いて見送ってくれました。                                                                                                    (長戸 記)