桜の開花が遅れ、気をもんだこの春、3月25日に都内の桜の見どころを巡りました。
 地下鉄早稲田駅をスタート、神田川沿いを、地域の歴史に精通された23倶楽部の榎本宗輔さんに解説いただきながら散策しました。
 かつて松尾芭蕉が奥の細道以前に暮らしたという「関口芭蕉庵」。
その頃芭蕉は神田上水の改修工事に携わったと伝わります。さらに隣接する肥後藩主細川家の下屋敷跡「肥後細川庭園」。桜は咲き始めでも、椿・木蓮・シャガの花々に
迎えられました。
 また、およそ百年前に神田川の清流で染色業が盛んだった頃の名残の「東京染めものがたり博物館」では、ご婦人方が思いがけず染め物のショッピングを楽しみました。
 すぐ近くを通るレトロな東京さくらトラム(都電荒川線)に面影橋駅から大塚駅まで乗車、駅近くのホテルで季節の和食をいただきました。
 午後はソメイヨシノ発祥の地、駒込・巣鴨を、このエリアのボランティアガイドでもある23俱楽部の野萩勝利さんの流暢な道案内で散策。
高村光太郎・智恵子夫妻らが眠る染井霊園をひと回りし、再び東京さくらトラムで飛鳥山まで足を延ばし、江戸・明治・大正の人々が楽しんだ都内桜の名所巡りは幕を閉じました。
(栗林 記)

肥後細川庭園にて

写真キャプション
肥後細川庭園にて
左側をカットして人物大きく