健康に良く、環境に優しく、感性がくすぐられる自転車旅行の虜になって10年が経つ。
 そのきっかけは、「ボルドーの5大シャトーをサイクリングで!」というキャッチをインターネットで見つけた時に訪れた。
 TPIで航空券を購入、パリ経由でボルドー空港に降り立ち、自転車とワインに精通したガイド夫妻と出会った。そこから1週間、ワイン通垂涎の的、「マルゴー」や「ロートシルト」のシャトーを周遊。気位の高いボルドーでは、ワイナリーをシャトーと呼ぶ。見学と少々試飲を楽しんで広々としたぶどう畑を自転車で快走する。そのスピードは自由自在。美しい景色に出会えば、自ずとペダルを踏む足はゆっくりになる。
 以来、再訪の欲求止まず、2年後に今度はブルゴーニュを目指した。マスタードで有名なディジョンから、「黄金の丘」と呼ばれるぶどう名産の村々を巡り、ワインオークションの地ボーヌ、そしてリヨンまで、5日間で走破した。
 ナポレオンがこよなく愛し、戦地まで運ばせたという「シャンベルタン」というワインのぶどう畑、世界最高値で有名な「ロマネ・コンティ」の産地。目も眩むような夕景に圧倒された。ナポレオンはどんな気持ちでワインを嗜んでいたのだろう? 徐々にナポレオンとワインの研究をしてみたくなってきた。
 そして2019年、生誕の地であるコルシカ島を訪ねることになる。
 この先は、また別の機会に・・・。

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